不動産を売却する際、4つの価格が出てきます。違いをわかっておきましょう。
1つは国土交通省による「地価公示価格」。1月1日時点の価格が、3月中旬に発表されます。2つ目は都道府県による「基準地価」。7月１日時点の価格を9月下旬に発表されます。「地価公示価格」「基準地価」はいずれも一般の土地取引の指標となるもので、国交省のサイトでチェックできます。
 また、道路に面した宅地の1平方メートルあたりの価格が「路線価」です。相続や贈与などで取得した場合の税金を評価するために使われます。税務署や国税庁のサイトでチェックできます。最後は「実勢価格」。売り主・買い主の条件が折り合って取引が成立した価格のことです。

相場を慎重に見極めて売却価格を設定することが重要です。もし予算に余裕があれば、売却前のリフォームもおすすめしています。高額なリフォームだけでなく、壁紙や障子の張替えといった簡単な改修で印象はがらりと変わります。
また、好印象の物件とするために、美しく整頓しておくことが大前提です。住居であれば、照明を明るくする、水回りを清潔にするなど「見て、欲しくなる」状態に保ちましょう。

不動産売却にはさまざまな税金、諸経費がかかります。お客様が受け取る金額は、その税金や諸経費を差し引いた金額です。
■不動産会社に支払う仲介手数料
売却価格によって計算方法が定められます。基本的には「売却金額×3％+6万円」+消費税です。
■ローンの残債額、登記費用
売却した不動産に対するローンの残債額があれば差し引かれます。その際、抵当権抹消登記費用、司法書士への報酬（手数料）などもかかります。
■譲渡税
売却によって利益が出た場合、所得税と住民税がかかります。
その他、売買契約書に貼付する印紙代、引越し費用なども考えられます。かかる税金・諸経費も考慮してから売却価格を決定することをおすすめします。